プラレールで大阪環状線全線再現!Part.1からの続きです。
外回り 天王寺駅から再開。

阪和線・大和路線と合流するターミナルの天王寺駅。線路も複雑です。
大阪環状線が東京の山手線と大きく違うのは「大阪環状線以外の電車が走る」ところで、
関西空港や和歌山方面の阪和線へ直通する列車だとか、奈良方面の大和路線へ直通する列車が走っているので、
知らずに乗ってうっかりするとあらぬ方向へ・・・というトラップ(?)がありますが、
そのハブになっているのがこの天王寺駅。
1〜9番線の阪和線専用発着ホーム(高架部)と、11〜18番線の地上ホームからなる2層構造で、
地上ホームには阪和線方面への特急・快速列車、大和路線への快速列車、
環状線でも天王寺始発/終点の列車があったりと、多彩な列車が行き交います。
再現してはじめてわかる、よくできた配線です。
隣接する阪堺電車上町線の天王寺駅前駅や、近鉄南大阪線の阿部野橋駅も再現。
近鉄の駅上には「あべのハルカス」を建てました。パネルステーションの色味もばっちり。

駅の北側には、天王寺動物園も。
この角度からのあべのハルカスや「てんしば」あたりの写真、よく見ますね。
振り返って新今宮方面。「通天閣」がまた効いてます。


新今宮駅。南海電車との接続駅で、かつ大和路線と大阪環状線が方向別複々線になっており、
環状線外回りとJR難波方面、内回りと奈良方面がそれぞれ同一ホーム上で乗換できる構造です。
地上部分の駅は、阪堺電車の阪堺線。

新今宮の次は、今宮駅。大和路線 JR難波駅方面への分岐点となっており、
新今宮駅での方向別複々線から路線別複々線へと変わるための立体交差部に駅があるため、
大阪環状線の内回りと外回りが上下2層式になっている非常に特徴的なつくりの駅です。
また、大和路線のJR難波方面行きと環状線の内回りが同一ホーム上で乗換可能になっていて、
ちゃんとそうした部分も再現するこだわり。

複線で走っていた線路が上下二層になるの、運転会でやっても面白いかも。

今宮駅を出て左へカーブするとすぐ、芦原橋駅。

大正駅。木津川や尻無川に囲まれた場所に駅があるため、前後を鉄橋に挟まれています。
駅の向こう側(環状線の内側方向)には京セラドーム大阪。
実は本来もう少し左側が正しい位置ですね。気が付かず写真を撮ってしまいました。
ただ、そんなことよりもこの京セラドーム、なんとメンバーの自作なんです!
制作アイデアと実行力がさすがです。ご家族の方もご協力ありがとうございました(笑)
そして、大正〜弁天町間にあるのが境川信号場(跡)。
歴史を辿れば大阪環状線ができる前まで遡らなければいけませんので割愛しますが、
10年ちょっと前まで、この場所から大阪港方面へ貨物線が伸びていました。
外回り線と内回り線の間から、外回り線の下をくぐって大阪港方面へ分岐、
(・・・もとい、分岐しているのは本来環状線の方なんですが)
貨物線の廃止後も環状線の線路はそのままですので、外回りと内回りの線路間隔が広がって
高低差がついている構造が残っています。

外回りだけが1段高くなるのかと思いきや、注意深く観察すると内回りも若干低くなっているので、
ミニブロック橋脚とアドバンス用の坂直線レールを使って忠実に再現。
ちゃんと、1/2ずつ上げ/下げして橋げた1段分の高さを確保しているので、
仮に貨物線が通っていてもちゃんと干渉せず走れるはずです。
プラレーラーとしてのこだわり(?)です(笑)


続いて弁天町駅。地下鉄中央線や阪神高速道路16号大阪港線が環状線の上を越えていきます。
ただ、弁天町駅といえば、やはり交通科学博物館を思い出す方は多いのではないでしょうか。
幼い頃から幾度となく通って、展示車両やジオラマに釘付けになったものでした。
お客さんからの見栄えを考慮して車両を配置する向きは少しアレンジしましたが、展示車両も忠実に再現。

隣は西九条駅。このあたりも見どころが多いですね。
USJへ向かう桜島線(ゆめ咲線)への分岐駅で、かつ
梅田貨物線を経由してきた新大阪方面からの特急列車等が西九条駅の2・3番線を経由して
環状線へ合流する駅になっているため、駅の前後で複雑にポイントが入り組んでいます。

環状線の上を跨ぐのは阪神なんば線。阪神電車で阪神なんば線〜難波から近鉄線に乗り入れるのは
関西私鉄では珍しいステンレス車体に明るいオレンジを纏った1000系または9000系のみ。

野田駅。西九条〜福島のあたりは、梅田貨物線が並走しているため、線路が3本並びます。
かつてはこの付近からも大阪市中央卸売市場や淀川方面へ向かう専用貨物線が伸びていたそうです。

いよいよ最後の駅、福島駅。貨物線は高架から地平におり、踏切を通ります。
ちなみに、お気づきかもしれませんが大阪環状線には踏切がありませんので、
(以前は天王寺〜新今宮間にありましたが現在は撤去されました)踏切がある光景はちょっと新鮮です。
付近には、JR東西線の新福島駅、阪神電車の福島駅も。
大阪駅へ戻ってきました。

駅の福島方には、留置線が2本分。大阪駅止め/始発の折り返しなどに使用されています。

大阪駅には、大阪環状線のほかにJR京都線・JR神戸線・JR宝塚線系統の様々な車両がやってきます。
既製品の225系のほか、メンバーによる289系こうのとりや221系の姿も。
ここでいったん、ご紹介できていなかった私鉄の駅などを。

京阪電車 京橋〜天満橋間。
天満橋から京阪本線と中之島線が分岐するため、本線系統と中之島系統の線路が交差します。
出町柳(京都)方面に向かって守口市駅までは複々線区間が続くダイナミックな区間です。

近鉄大阪上本町駅。地上に近鉄大阪線のターミナル、地下に難波線のホームがある2層の構造です。
地上ホームは、あえて鶴橋側から坂レールで下ろさずに高さを維持することで
地上と地下の2層になっているのを再現しました。
地形的にも、ちょうど上町台地の上なので実際そんなに下がっていないはず。

南海難波駅。本線ホームと高野線の列車が発着。特急ラピートやサザンの始発駅です。
奥に見えているのは関西本線のJR難波駅。
そして、プラレールで大阪環状線全線再現!最後には、
2日間に渡って環状線を走り続けた車両が森ノ宮電車区へ入庫。

なんでオーシャンアローが?と思ったら、吹田総合車両所で検査をした車両が
所属地(日根野)へ戻る際に経由する特別なルートがあり、その途中で入庫することがあるのだとか。
細かい・・・(笑)
車両が勢ぞろいして、整列。
西日に照らされる車体とレール。実物さながらのかっこよさにただただ感嘆。



最後に全景を。北西方向からの俯瞰です。

準備から何から、全てが大変でしたが、
皆様のご協力、ご来場のお陰で成功させることができました。
改めて、本当にありがとうございました!